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怖い怖い、魔王様も恋人がいるよね。

その秘密の人はどういう人かな?

 

レイジさん、恋人との交際は順調ですか!?』


『もう結婚間近と噂されていますが、プロポーズはされたんですか!?』

 

……むぅーっ

 

『プロポーズはどんな言葉だったんですか!?』


『婚約指輪はもう買われたんですか!?』

 

 

『プロポーズ?そんなの俺たちには必要ない。アイツには、毎日愛してるって囁いてるから。』

 


「……ええっ!?」記者たちにマイクを向けられたレイジさんが、余裕の笑みを浮かべながら放った言葉。


それを聞いて

テレビの前で寝そべる私は、思わず飛び上がるように身を起こした。

 


あ……愛してるなんて

そんなこと、毎日聞いてない。


レイジさんがそんなこと、言うわけがない。

 

「嘘つきっ!!」


思わず、そう叫んでしまったけれど……。

 


「嘘つきねぇ……。」


振り返ればそこには

魔王のごとく薄気味悪い笑みを浮かべ、腕を組みながら私を見下ろすレイジさんの姿があった。
「昼間からくだらないワイドショー見てんじゃねぇぞ?」


「だ、だって…レイジさんがっ……」


「あぁん?俺が何だって?」

 

…もぉ。

記者に答えた自分の言葉さえ、覚えてないなんて。

 

「どうして……プロポーズとか結婚とか、根も葉もない噂立てられてるのに否定しないんですか?」


唇を尖らせながら言うと

レイジさんは意味深な笑みを浮かべながら、答えた。


「否定も何も、将来のことは俺にもわかんねぇからな。」


……ヒドイ。

ヒドイです、レイジさん。

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