忘れならない恋があったかな?一生ずっとずっと忘れないあるかな?
皆さんはどういう感じかな?
私の大好きな人は、2年前に私を置いて逝ってしまった
悲しくて
悔しくて
本当に辛くて
だからね、私は決めたの
もう、恋なんてしないって
なのに、何で?
何で、こんなに彼が気になるの?
彼は私を怨んでいるのに……
拓馬が事故に遭ったと聞いたのは、私を家まで送ってくれた1時間後の事だった。
幼稚園からの幼なじみでもあった拓馬とは、お母さん同士が所謂ママ友で。
運ばれた病院から、『拓馬が死んだ』という電話がお母さんに掛かってきた。
『また明日な』と言って笑顔で家路を辿ったはずの拓馬は、信号無視をしてきた車に撥ねられてしまったらしい。
ついさっきまで、一緒にいたのに。
いつもみたいに、笑顔で手を振って行ったのに。
いきなり『死んだ』だなんて言われても、そんなの信じられるわけが無い。
お母さんと慌てて病院に駆けつけ、霊安室なんて所で寝かされていた拓馬を見た時でさえ。
私には、拓馬が死んだなんて思えなかった。
だって、そこにいた拓馬の顔はすごく安らかで。
いつもみたいに、昼寝してるかのようで。
揺すって起こしたら、寝ぼけ眼で『おはよ』って言いそうだったもの。
実感が湧かないって、きっとこういう事を言うんだろうね。
私の目の前で皆泣いてるのに、私は全然涙なんて出ないんだよ。
霊安室で顔に白い布を掛けられていても。
瞼を開く事なく、一度家に運ばれて行った時も。
葬儀場でお通夜や告別式を迎えた時も。
私が涙を流す事は無かった。
だって、拓馬は生きてるもの。
そんなにあっさりと死んでしまうわけがないし。
何だかテレビドラマでも見ているような感覚で。
私はただ、客観的にその一部始終を見ているだけだった。
実感が湧いてきたのは、葬儀が終わって学校に登校するようになってから。
いつもいるはずの拓馬の姿は、クラスにも無く。
毎日部活が終わるのを待って一緒に帰っていたけれど、陸上部にもその姿は無かった。
ホントに…死んじゃったんだ。
そう実感すると共に、私は初めて涙を流した。
学校から帰るなり、制服のままベッドに倒れ込み。
私は声を出して泣きじゃくった。
それは…拓馬がこの世を去って3日後の事だった。
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